東京藝術大学 音楽環境創造科

2024年度学科説明会Q&A

このQ&Aは、説明会当日の質疑応答と、事前に寄せられた質問の概要をまとめたものです。

1.授業や研究について

Q. 他大学の学生と共同研究のようなことをしている学生はいますか。
A. 「共同研究」という形での例は把握できていませんが、学生間で「共同制作」はたくさんしていますし、他大学との交流ということでは他大学のサークルに参加している学生も多くいます。

Q.ピアノ演奏技術や聴音などは入試に含まれていませんが、実際そういった技能はあったほうがいいですか。
A.所属するプロジェクトによります。
プロジェクト創作を志すのであればソルフェージュ能力・音を聴く力は必要です。五線が読めなくても書けなくてもコンピューターがなんとかしてくれる時代ですが、聞いて耳で確認できる必要はあります。
音響であれば、録音するときにソルフェージュ能力があれば有利にはなります。もちろん楽譜を読めない録音エンジニアもたくさんいますが、あったほうがよい場面もあります。ただ、入る前に身につけていないといけないということはなく、入ってからカバーできると思います。
アートプロデュースでは卒業するためにはそういった能力は全く必要ないですが、入試に合格できるレベルおよび必修科目「音楽基礎演習(※いわゆるソルフェージュに近い科目)」の単位が取れるレベルには必要です。あとは、演奏家と一緒にワークショップなどを組むこともあるので、演奏家さんに信頼してもらうため、あるいは演奏家さんとのコミュニケーションをスムーズにするためにはそういった知識や能力があると便利です。

Q.音響心理研究の座学と研究実践の割合は何対何くらいですか。
A.学生の選んだテーマにより、それに適した方法で進めていくので、個人によって差があります。バランスよく半分半分くらいでやってもらえるのがいいかとは思います。

Q.一般教養科目は千住キャンパス以外で学ぶことになりますか。また、キャンパスの規模が小さく体育館などもありませんが、サークル活動や学生生活はどのようになっていますか。
A.語学や一般教養科目は基本的に上野キャンパスで受けることになります。千住には専門の設備が多くありますが、それ以外のものは上野にあり、体育館も上野にあります。学生は上野と千住両方のキャンパスに通います。サークル活動も上野を中心に行われていますが、運動部や音楽系サークルに参加している音環生も多くいます。

Q.選択科目に副科実技が含まれていますが、ピアノや管楽器などを上野キャンパスで学べるということでしょうか。どのくらいのレベルまで学べるのでしょうか。
A.ピアノや管楽器・弦楽器をはじめとして、他大学にはあまり無いものだと邦楽(三味線や箏曲など)や古楽器(ヴィオラ・ダ・ガンバなど)といった珍しい楽器もあります。基本的にレッスン形式になるので、個人に合わせてレベルを高めてくれます。初級・中級などクラスが分かれているので能力に合わせて受ける形です。

 

2.プロジェクトについて

Q.自分が選んだプロジェクト以外のプロジェクトに関連する分野の授業を受けることもできるのでしょうか。
A.科目は様々用意しており、自分のプロジェクトと異なる分野の勉強もすることが可能です。もちろん授業だけでなく、自分のプロジェクト以外の先生にも気軽に研究相談をすることができる環境です。
具体的には、火曜日は終日プロジェクトの科目を設定しており、一つに参加すると別のプロジェクト科目には参加できないことがほとんどです。そのためプロジェクトとしては一つに専念していただくことにはなりますが、必修科目の音楽環境概説というそれぞれの分野を扱う科目を必ず受けていただくので全体的に学ぶことができます。
12月のアートパスというイベントでは在学生と話せる良い機会です。どのようにしているか直接聞いてもらうこともできるかと思います。

 

3.学校生活について

Q.スタジオを自主的な目的で使う場合、どのくらいの頻度で使えますか。
A.スタジオの使用はまず授業、次に学校のイベントが優先されます。その他の時間で教員室の開室している時間は学生が自由に使えます。ただし、プロジェクト音響において1年ほど勉強したあと、「スタジオ検定」という認定試験に合格した学生のみが使えます。

Q.生徒個人がスタジオを使用する際、学生以外を招いて使うことはあるのでしょうか。
基本的に大学のスタジオは大学の勉強のために使用する場所なので、勉強の一貫として認められた場合は学外の方を入れることはできます。しかし、販売や配信をするための商用録音には使えないので、学外のスタジオで行ってもらっています。

Q.学生たちはどのくらい課題や授業に追われて忙しくしていますか。
A.大学の時間割は1日5コマ(1コマ90分)ですが、予習復習や課題に取り組む時間はその倍のぶんかけるというのが大学での学びです。そのため、週5日にわたって5コマの授業を履修している学生はまずいません。また、授業の勉強だけでなくイベント運営や作品制作などもしているので学生はみんな忙しくしています。

Q.使用するパソコンやDAWの規定はありますか。
A.大学のスタジオにはMacやPro Toolsを導入していますが、DAWは大学に来て使うこともできるので個人で準備しておく必要はないです。パソコンについてもどんどん進化している時代なので、あまり早い段階で準備しなくて大丈夫です。

Q.音楽の制作をしたいけれど自分では演奏ができず器楽科の学生に弾いてもらいたい場合などはどうすればいいでしょうか。
A.上野キャンパスで開講される授業などで他学科の学生と出会う機会があるので、学生たちはそこで知り合った友達やその紹介で演奏依頼をしているようです。先輩から紹介を受ける例もあるようです。どうしても必要なら教員から紹介することもありますが、そういった交流を広げるのもスキルの一つかとも思いますので、ぜひたくさん友達を作ってください。

 

4.入試について

Q.面接の際に資料を配布することは可能ですか。もし可能であれば、資料の必要部数と、使用後に回収する必要があるかどうかを教えてください。
A.資料を配布することは可能です。現時点では面接に参加する試験官の数が決まっていませんので必要部数を正確にお答えすることはできませんが、過去に8名を超えたことはありません。資料は面接終了時にお返しします。