文部科学省「スーパーグローバル大学創成支援」事業
研究会「都市空間と<社会に関与する芸術>」【終了】

9 Urban Biotopes in Johannesburg. Photo © Anthony Schrag

近年キーワードとして注目されている「社会に関与する芸術(Socially Engaged Art)」の実践は、現実の都市にどのように介入しているのでしょうか。その実践をどのように文脈化し、評価すればいいのでしょうか。今回の研究会では、ロンドン大学ゴールドスミスカレッジ都市コミュニティ研究センター(CUCR)上級講師で共同ディレクターを務めるアリソン・ルーク氏をお迎えして、「9つの都市ビオトープ:都市生活の未来と交渉すること(9UB)」を事例として都市空間における「社会に関与する芸術」のあり方を検討します。

本研究会は、東京藝術大学大学院芸術環境創造科とロンドン大学ゴールドスミスカレッジ社会学部との共同研究プロジェクト「東京・ロンドン:2つの五輪都市の文化と芸術の比較研究」の一環として開催されるものです。

日時:2015年3月27日(金)13時~15時
場所:東京芸術大学千住キャンパス第三講義室
住所:東京都足立区千住1-25-1
主催:東京芸術大学毛利嘉孝研究室
協力:クリエイティヴ都市批判研究プロジェクト
   ロンドン大学ゴールドスミスカレッジ社会学部
参加費:無料(予約不要)
報告者:
アリソン・ルーク(ロンドン大学ゴールドスミスカレッジ都市コミュニティ研究センター(CUCR)上級講師、共同ディレクター)
「参加と対話の可能性について
―ヨーロッパと南アフリカのトランスローカルの都市のアーティスティックな調査を検証する―」

毛利嘉孝(東京藝術大学准教授)
「日本の文脈における「社会に関与する芸術」
—地域プロジェクトと社会運動の間に」

討論者:
清水知子(筑波大学大学院准教授)

Interview with Alison Rooke

■アリソン・ルーク報告概要

参加と対話の可能性について
—ヨーロッパと南アフリカのトランスローカルの都市のアーティスティックな調査を検証するー

今回の発表では、どのようにアートの実践が対話と参加の空間を作り出すのかを考えます。ここでは、アーティスティックな都市研究と文化交流のプロジェクトの例として「9つの都市ビオトープ:都市生活の未来と交渉すること(9UB)」を取り上げます。9UBは、社会に関わる芸術(Socially Engaged Art)であり、2014年を通じて南アフリカとEUの都市(ベルリン、ケープタウン,ダーバン、ヨハネスブルグ、ロンドン、パリ、トリノ)で行われた知識交流のプロジェクトです。この企画の中心となるのは、9つの三ヶ月間に渡ったアーティスト・イン・レジデンスです。これは、地球の南北の都市の条件を考えるためにアーティストや地元コミュニティ、そしてホストとなる組織が、一緒になってサイトスペシフィックな都市研究開発を作り出すことを目的としました。この地域の共同作業を活性化させ、維持するために、9UBは五ヶ国、七都市から、異なった領域で、特徴のある立場からさまざまなレベルの都市への関わりを持って活動しているパートナーとなるべき組織を集めました。この中には、グラスルーツの組織や共同事業者、民間企業パートナー、大学、文化機関、NGO、そして国内外の政府機関が含まれます。本発表では、都市におけるアートの対話的・関係的な可能性と参加プロセスに関わるアーティストの複雑な役割に焦点をあてることによって、このプロジェクトを批判的に検討したいと思います。

9UBについては以下のリンクを参照のこと
http://www.urban-biotopes.net/

アリソン・ルークによる自己紹介
私の研究は、都市の変化と都市管理の参加のダイナミクスに関するものです。このダイナミクスは、都市介入、都市計画、調査と評価、そして市民権とコミュニティの非公式な空間に基づいた芸術文化を通じて生み出されるものです。私の研究はヴィジュアル社会学、実験的方法論、そしてアクションリサーチの重なり合いの中に位置します。社会学の同僚とともに、『社会生活と方法』(The Social Life of Method, Savega et al, 2013)や『ライブ・ソシオロジー』‘Live Sociology’ (Back and Puwar 2012). と関心を共有しています。
ロンドン大学ゴールドスミスカレッジHP(http://www.gold.ac.uk/sociology/staff/rooke/)より。

■毛利嘉孝 報告概要
日本の文脈における「社会に関与する芸術」
—地域プロジェクトと社会運動の間に

「社会に関与する芸術Socially Engaged Art」を日本の文脈でどのように理解すればいいのでしょうか?それは新しい地域アートプロジェクトなのでしょうか?それとも政治的なアートアクティヴィズムとして捉えるべきなのでしょうか?本報告では、日本の例をいくつか挙げながら、日本における「社会に関与する芸術」の可能性を考えます。

お問い合わせ:mouri(a)ms.geidai.ac.jp (a)を@に変えて下さい。