リコーダー奏者の鈴木俊哉さんのライブエレクトロニクスのコンサート+現代音楽コンサート【終了】

リコーダー奏者の鈴木俊哉さんのライブエレクトロニクスのコンサート+現代音楽コンサートが行われます。前半はインタラクティブ・ミュージック(ライブエレクトロニクス)の作曲の仕方、その技術について、後半は鈴木俊哉さんの現代音楽コンサートを予定しています。

タイトル: リコーダー奏者の鈴木俊哉さんのライブエレクトロニクスのコンサート+現代音楽コンサート
日時: 2018年5月29日 18時30分
場所: 東京藝術大学 千住キャンパス内 3階 スタジオA
〒120-0034 東京都足立区千住1-25-1 東京藝術大学千住校地
「北千住駅」から徒歩5分(JR常磐線、東京メトロ千代田線、日比谷線、東武スカイツリーライン、つくばエクスプレス)
http://www.geidai.ac.jp/access/senju
お問い合わせ:
Tel: 050-5525-2742
Email: mce-office@ml.geidai.ac.jp

 

プログラム
1. 「quantiqueG II」(2018) / 後藤英
インタラクティブ・ミュージック(ライブエレクトロニクス)の作曲の仕方、その技術について。その作品のデモンストレーション。
2. 学生によるデモンストレーション
「Reactions for computer and recorder」(2018) / 荒木勝幸
「Another Door IV」(2018) / 満潔
休憩
3. 「高原/別の場所」(2016) / フェデリコ・ガルデッラ
4. 「ジュスティ」(1966) / ルチアーノ・ベリオ
5. 「森から聞こえるのは…」(2014) / 小林純生
6. 「ユニティーカプセル」(1976/2002) / ブライアン・ファーニホウ

出演者: 鈴木俊哉(リコーダー)

 

解説

1. 「quantiqueG II」(2018) / 後藤英
インタラクティブ・ミュージック(ライブエレクトロニクス)のためにシグナル・プロセッシング、サウンド・シンセシス、ピッチ・トラッキング、スコア・フォロイングなどをデモしながら解説します。更に、インタラクティブ・ミュージック・コンポジションのためのMaxパッチの構成の仕方、キュー・リスト、注意点についてもデモをします。特にインタラクティブ・ミュージックの作曲について、美学についての話もします。

2. 学生によるデモンストレーション
「Reactions for computer and recorder」(2018) / 荒木勝幸
プログラムノート コンピュータとリコーダのために書かれた作品。コンピュータとリコーダは対等な立場で同じ楽器として扱われる。 各パートの繊細な音のアンサンブルを聴くことができる。 ライブエレクトロニクス作品の多くはコンピュータと楽器が上手くアンサンブルされていない。この課題に本作は挑戦する。

「Another Door IV」(2018) / 満潔
この作品は、2016年から作り始めた「Another Door」シリーズの第4作目である。今回の作品では、チベット僧侶の歌及び日本の声明の録音素材を使い、Audio Sculpt、Open Musicによって音の分析と処理を行い、そこから得られた新しい素材を作品の中で活用した。Max/Mspを使って、リコーダーの演奏をリアルタイムで録音、またはサウンド処理などのインタラクティブな操作を行い、音楽素材の新たな表情と多様な響きを生み出すことによって、この作品のコンセプトを実現しようと試みました。

3. 「高原/別の場所」(2016) / フェデリコ・ガルデッラ
Altopiani/Altri spazi  Federico Gardella
空間の輪郭を描き、実際または空想上の場所に意味を持たせながら、すべての音楽は時間とともに形式を生み出していく。だから、本作品『高原/別の場所』において、私は空間の多様性に注目した。この多様性とは、音の生み出し方の違いからくる様々な音楽的身振りの対位法から成り立っている。曲中、 反復と展開という二つの場は対角線的に対比されているから、使用されている音楽の素材の変容にかかわらず、ある何かが変化に対して無関心のまま留まる(しかし、それら不変の音楽素材も、最終的には変化によって際立ってしまうのだが)。結果、違うスピードや、展開と不変という二つの傾向の間に宙づりになった時間のイメージが浮かび上がる。この二極間の不可能な均衡の中に、私たちは形式の目まいとしての時間を想像し得るのであろう。

4. 「ジュスティ」(1966) / ルチアーノ・ベリオ
Gesti    Luciano Berio
彼の独奏楽器のためのシリーズ’セクエンツァ’は楽器(声)の可能性を徹底的に追求した作品として知られています。 この「ジェスティ(身振り)」も’セクエンツァ’と同様、リコーダーの可能性を追求し独自の世界を切り開いた作品です。作品のコンセプトは、「指」と「口(タンギングや息、声など)」とを分け、それぞれを独立した物と捉えて作曲された作品です。

5. 「森から聞こえるのは…」(2014) / 小林純生
御伽噺や妖精譚、そして魔女の逸話の多くは森で生まれた。森の神秘性だけでなく人の想像力がこれらの創造の一端を担っていることは疑いようがないだろう。  そういった表象によって、深い森にいて何かの音が聞こえるとその音が何なのか、都市にいるとき以上に色々な可能性が思い起こされる。動物もしくは鳥の鳴き声なのか、誰かが歌っているのか、楽器の音なのか。多様な想像の中で人は虚構の音を自分の心の中に鳴らせはじめる。この楽曲はそういった、森の中での想像から生まれた音を模して作曲されている。

6. 「ユニティーカプセル」(1976/2002) / ブライアン・ファーニホウ
Unity Capsule Brian Ferneyhough
「ユニティーカプセル」は、演奏困難と当時思われて長らく演奏されなかった最初のフルートソロ「カサンドラの夢」を圧倒する形で大胆に書かれた、比較的初期の作品で、そのリコーダー版です。「全体の意図した効果は、アクションの、連続する、熱を持った織り交ぜ(ファーニホウ)」。このアクションとは、色々な発音や息音・ピチカート・激しく揺れる音・きしみ音・キーノイズといった様々な音を生み出す為の動作のことです。そして、それらが各々独自のテンポと強さを持って同時進行することにより、ダイナミックに移り変わる”音”の織物が立ち現れます。

 

鈴木俊哉 Tosiya Suzuki
アムステルダム音楽院卒業。リコーダーを花岡和生、W.ファン・ハウヴェに師事。リコーダーの可能性と技術の開拓に 取り組む。L.コーリ、B.ファーニホウ、L.フランチェスコーニ、原田敬子、細川俊夫、伊藤弘之、野平一郎、S.シャリーノ、湯浅譲二といった作曲家たちと共同作業をおこない、彼等の作品を初演す る。ウィーンモデルン、チューリッヒ新音楽の日、ガウデアムス(Amsterdam)、ダルムシュタット、ISCM世界音楽の日々(‘95,’00,’01,’02)、秋吉台、パリの秋、武生、ロワイヨモン(Voix Nouvelles)、コンポージアム、ヨーロッパ・アジア国際現代音楽祭(Kazan)、クランクシュプーレン(Schwaz)、トンヨン、フェスティバル・ア・テンポ(Caracas)、メルボルンR.C.オープニングフェスティバル、ルーマニア国際現代音楽祭、アジアーゴ音楽祭、サントリーサマーフェスティバル、中国-アジア音楽週間(南寧)、ニュージーランド・フェスティバル(Wellington)、Etching Festival(Auvillar,France)、Melos-Ethos (Bratislava)等の音楽祭にソリストとして参加。ヨーロッパ、アメリカ、アジア各地で現代奏法に関するワーク ショップやリサイタルを行う。’02年のダルムシュタット夏期講習会講師。東京都交響楽団、セントラル愛知交響楽団等と共演。また、京都府教育委員会の派遣講師「夢大使」として子供たちにもリコーダーを教え、京都府の各小学校だけでなく、国内や台湾の小中学校でも教える。ソロCD 「Tosiya Suzuki Recorder Recital」はドイツの音楽ジャーナル、音楽と美学協会よりMusic & Ästhetik Interpretationsprize 2003を受賞。他に、名古屋市民芸術祭賞、ダルムシュタット奨学生賞、クラーニッヒシュタイナー音楽賞、第24回中島健蔵音楽賞、第1回創造する伝統賞、第14回佐治敬三賞を受賞。エリザベト音楽大学特別講師。
www.tosiyasuzuki.com/