インターネットをはじめとするデジタル化の進行とグローバル化によって音楽をめぐる状況が大きく変化しつつある。今日音楽はどのように聴かれているのか。海外に発信されているJポップは実際にどのように受容されているのか。
この状況に対して、公共放送や音楽産業は今後どう取り組んで行けばいいのか。そして政府や大学機関は何を支援できるのか。 2015年夏、NHKワールドが放送する音楽番組J-MELOと東京藝術大学音楽学部毛利嘉孝研究室が共同で行った「J-MELO Research 2015」の調査結果を手がかりに、研究者と実際に放送、音楽産業で関わっている方々をお招きして、海外におけるJポップの現状と未来、そして国際放送やメディアの役割を議論したい。
開催概要
日時:2016年3月23日(水)19:00-20:30
場所:東京芸術大学 千住キャンパス1F 第1講義室 (足立区千住1-25-1)
主催:東京藝術大学音楽学部 音楽環境創造科 毛利嘉孝研究室
入場無料・予約不要
お問い合わせ:mouri (at) ms.geidai.ac.jp (at) を@に変えてください。
シンポジウム
19:00-19:10 企画趣旨説明 毛利嘉孝
19:10-19:40 J-MELO Research 2015調査結果報告
毛利嘉孝+中野哲+高橋聡太+日高良祐(東京藝術大学)
19:40-20:30 デジタル時代の音楽のグローバル化とJポップの海外受容
☆Taku Takahashi(DJ/プロデューサー/m-flo/block.fm)
中川悠介(アソビシステム代表)
大和田俊之(慶應義塾大学法学部教授)
原田悦志((株)日本国際放送 チーフ・プロデューサー)
司会:毛利嘉孝(東京藝術大学准教授)
登壇者プロフィール
☆Taku Takahashi(m-flo, block.fm)
DJ、プロデューサー。98年にVERBALとm-floを結成。ソロとしても国内外アーティストのプロデュースやRemix制作も行う。「Incoming… TAKU Remix」で “beatport”の『beatport MUSIC AWARDS 2011 TOP TRACKS』を日本人として初めて獲得し、その実力を証明。アニメ「Panty&Stocking with Garterbelt」やドラマ「信長協奏曲」のサウンドトラックも監修するなど様々なシーンで活躍。またインターネットラジオ“block.fm”を立ち上げ、国内外のTOP DJが最先端の音と情報を発信し、今最も熱いメディアとして注目を集めている。 2012, 13, 14年連続でLOUDの“DJ50/50”の国内の部で1位を獲得するなど、DJとしても益々進化している。2014年3月26日にはNEWアルバム「FUTURE IS WOW」を発表。
http://twitter.com/takudj
http://block.fm/
中川悠介(アソビシステム 代表取締役社長)
1981年、東京生まれ。イベント運営を経て、07年にアソビシステムを設立。「青文字系カルチャー」の生みの親であり、原宿を拠点に地域と密着しながら、ファッション・音楽・ライフスタイルといった、原宿の街が生み出す“HARAJUKU CULTURE”を、国内はもとより世界に向けて発信し続けている。自主イベント『HARAJUKU KAWAii!!』を2011年〜全国各地で開催し、近年は、KAWAIIのアイコン・きゃりーぱみゅぱみゅのワールドツアーを成功させた。昨年5月には、新プロジェクト「もしもしにっぽん」を発表し、日本のポップカルチャーを世界へ向け発信すると同時に、国内におけるインバウンド施策も精力的に行っている。
大和田俊之
慶應義塾大学教授。専門はアメリカ文学及びポピュラー音楽研究。『アメリカ音楽史──ミンストレル・ショウ、ブルースからヒップホップまで』(講談社選書メチエ、2011年)で第33回サントリー学芸賞(文学・芸術部門)受賞。他に、長谷川町蔵との共著『文化系のためのヒップホップ入門』(アルテスパブリッシング、2011年)など。
原田悦志
上智大学法学部国際関係法学科卒業後、NHK入局。番組制作局、札幌放送局、国際放送局を経て、㈱日本国際放送に出向。NHKワールドTVで放送されている音楽番組「J-MELO」などのチーフ・プロデューサーを務めている。2016年4月から慶應義塾大学文学部で「現代芸術」講座の非常勤講師を務める。